diff --git a/content/ja/docs/concepts/configuration/configmap.md b/content/ja/docs/concepts/configuration/configmap.md index 54147a7a90..32799c9e9d 100644 --- a/content/ja/docs/concepts/configuration/configmap.md +++ b/content/ja/docs/concepts/configuration/configmap.md @@ -22,12 +22,18 @@ ConfigMapは機密性や暗号化を提供しません。保存したいデー こうすることで、必要であればクラウド上で実行しているコンテナイメージを取得することで、ローカルでも完全に同じコードを使ってデバッグができるようになります。 +ConfigMapは、大量のデータを保持するようには設計されていません。ConfigMapに保存されるデータは1MiBを超えることはできません。この制限を超える設定を保存する必要がある場合は、ボリュームのマウントを検討するか、別のデータベースまたはファイルサービスを使用することを検討してください。 + ## ConfigMapオブジェクト -ConfigMapは、他のオブジェクトが使うための設定を保存できるAPI[オブジェクト](/ja/docs/concepts/overview/working-with-objects/kubernetes-objects/)です。ほとんどのKubernetesオブジェクトに`spec`セクションがあるのとは違い、ConfigMapにはアイテム(キー)と値を保存するための`data`セクションがあります。 +ConfigMapは、他のオブジェクトが使うための設定を保存できるAPI[オブジェクト](/ja/docs/concepts/overview/working-with-objects/kubernetes-objects/)です。ほとんどのKubernetesオブジェクトに`spec`セクションがあるのとは違い、ConfigMapには`data`および`binaryData`フィールドがあります。これらのフィールドは、キーとバリューのペアを値として受け入れます。`data`フィールドと`binaryData`フィールドはどちらもオプションです。`data`フィールドはUTF-8バイトシーケンスを含むように設計されていますが、`binaryData`フィールドはバイナリデータを含むように設計されています。 ConfigMapの名前は、有効な[DNSのサブドメイン名](/ja/docs/concepts/overview/working-with-objects/names#dns-subdomain-names)でなければなりません。 +`data`または`binaryData`フィールドの各キーは、英数字、`-`、`_`、または`.`で構成されている必要があります。`data`に格納されているキーは、`binaryData`フィールドのキーと重複することはできません。 + +v1.19以降、ConfigMapの定義に`immutable`フィールドを追加して、[イミュータブルなConfigMap](#configmap-immutable)を作成できます。 + ## ConfigMapとPod ConfigMapを参照して、ConfigMap内のデータを元にしてPod内のコンテナの設定をするPodの`spec`を書くことができます。このとき、PodとConfigMapは同じ{{< glossary_tooltip text="名前空間" term_id="namespace" >}}内に存在する必要があります。 @@ -43,7 +49,7 @@ data: # プロパティーに似たキー。各キーは単純な値にマッピングされている player_initial_lives: "3" ui_properties_file_name: "user-interface.properties" - # + # ファイルに似たキー game.properties: | enemy.types=aliens,monsters @@ -56,7 +62,7 @@ data: ConfigMapを利用してPod内のコンテナを設定する方法には、次の4種類があります。 -1. コマンドライン引数をコンテナのエントリーポイントに渡す +1. コンテナ内のコマンドと引数 1. 環境変数をコンテナに渡す 1. 読み取り専用のボリューム内にファイルを追加し、アプリケーションがそのファイルを読み取る 1. Kubernetes APIを使用してConfigMapを読み込むコードを書き、そのコードをPod内で実行する @@ -75,7 +81,8 @@ metadata: spec: containers: - name: demo - image: game.example/demo-game + image: alpine + command: ["sleep", "3600"] env: # 環境変数を定義します。 - name: PLAYER_INITIAL_LIVES # ここではConfigMap内のキーの名前とは違い @@ -117,11 +124,9 @@ ConfigMapは1行のプロパティの値と複数行のファイルに似た形 ConfigMapは、データボリュームとしてマウントできます。ConfigMapは、Podへ直接公開せずにシステムの他の部品として使うこともできます。たとえば、ConfigMapには、システムの他の一部が設定のために使用するデータを保存できます。 -{{< note >}} ConfigMapの最も一般的な使い方では、同じ名前空間にあるPod内で実行されているコンテナに設定を構成します。ConfigMapを独立して使用することもできます。 たとえば、ConfigMapに基づいて動作を調整する{{< glossary_tooltip text="アドオン" term_id="addons" >}}や{{< glossary_tooltip text="オペレーター" term_id="operator-pattern" >}}を見かけることがあるかもしれません。 -{{< /note >}} ### ConfigMapをPodからファイルとして使う @@ -161,14 +166,17 @@ Pod内に複数のコンテナが存在する場合、各コンテナにそれ ボリューム内で現在使用中のConfigMapが更新されると、射影されたキーも最終的に(eventually)更新されます。kubeletは定期的な同期のたびにマウントされたConfigMapが新しいかどうか確認します。しかし、kubeletが現在のConfigMapの値を取得するときにはローカルキャッシュを使用します。キャッシュの種類は、[KubeletConfiguration構造体](https://github.com/kubernetes/kubernetes/blob/{{< param "docsbranch" >}}/staging/src/k8s.io/kubelet/config/v1beta1/types.go)の中の`ConfigMapAndSecretChangeDetectionStrategy`フィールドで設定可能です。ConfigMapは、監視(デフォルト)、ttlベース、またはすべてのリクエストを直接APIサーバーへ単純にリダイレクトする方法のいずれかによって伝搬されます。その結果、ConfigMapが更新された瞬間から、新しいキーがPodに射影されるまでの遅延の合計は、最長でkubeletの同期期間+キャッシュの伝搬遅延になります。ここで、キャッシュの伝搬遅延は選択したキャッシュの種類に依存します(監視の伝搬遅延、キャッシュのttl、または0に等しくなります)。 -{{< feature-state for_k8s_version="v1.18" state="alpha" >}} +環境変数として使用されるConfigMapは自動的に更新されないため、ポッドを再起動する必要があります。 +## イミュータブルなConfigMap {#configmap-immutable} -Kubernetesのアルファ版の機能である _イミュータブルなSecretおよびConfigMap_ は、個別のSecretやConfigMapをイミュータブルに設定するオプションを提供します。ConfigMapを広範に使用している(少なくとも数万のConfigMapがPodにマウントされている)クラスターでは、データの変更を防ぐことにより、以下のような利点が得られます。 +{{< feature-state for_k8s_version="v1.19" state="beta" >}} + +Kubernetesのベータ版の機能である _イミュータブルなSecretおよびConfigMap_ は、個別のSecretやConfigMapをイミュータブルに設定するオプションを提供します。ConfigMapを広範に使用している(少なくとも数万のConfigMapがPodにマウントされている)クラスターでは、データの変更を防ぐことにより、以下のような利点が得られます。 - アプリケーションの停止を引き起こす可能性のある予想外の(または望まない)変更を防ぐことができる - ConfigMapをイミュータブルにマークして監視を停止することにより、kube-apiserverへの負荷を大幅に削減し、クラスターの性能が向上する -この機能を使用するには、`ImmutableEmphemeralVolumes`[フィーチャーゲート](/ja/docs/reference/command-line-tools-reference/feature-gates/)を有効にして、SecretやConfigMapの`immutable`フィールドを`true`に設定してください。次に例を示します。 +この機能は、`ImmutableEmphemeralVolumes`[フィーチャーゲート](/ja/docs/reference/command-line-tools-reference/feature-gates/)によって管理されます。`immutable`フィールドを`true`に設定することで、イミュータブルなConfigMapを作成できます。次に例を示します。 ```yaml apiVersion: v1 @@ -180,9 +188,7 @@ data: immutable: true ``` -{{< note >}} -一度ConfigMapやSecretがイミュータブルに設定すると、この変更を元に戻したり、`data`フィールドのコンテンツを変更することは*できません*。既存のPodは削除されたConfigMapのマウントポイントを保持するため、こうしたPodは再作成することをおすすめします。 -{{< /note >}} +一度ConfigMapがイミュータブルに設定されると、この変更を元に戻したり、`data`または`binaryData`フィールドのコンテンツを変更することは*できません*。ConfigMapの削除と再作成のみ可能です。既存のPodは削除されたConfigMapのマウントポイントを保持するため、こうしたPodは再作成することをおすすめします。 ## {{% heading "whatsnext" %}}